香取 淳の本棚

・出版した『伊能忠敬と四人の妻』の現地調査や文献渉猟の過程で気付いた事や発見を
　纏めて、伊能忠敬研究会の会報98号に発表しました(小説「伊能忠敬と四人の妻」を書き終えて)。
　また、ほぼ似た内容を"文芸「草の丘」第23号"にも掲載しました。

・文芸「草の丘」第17〜22号に連載してきた『伊能忠敬と四人の妻』を取りまとめて、
　若干手を加えた作(重複部分をカット)を、オンデマンド出版(POD)致しました。

　 ・伊能忠敬による全国の海岸線測量や地図作りはよく知られていますが、伊能家に婿入り
　するまでの幼少期、さらに妻が四人もいたことについては確たる記録がないようです。
それを知ったとき、私の内に「前半生の謎の部分を埋めてみたい……」という願望が沸々と
湧いてきました。加えて郷土史研究家の著書『新考 伊能忠敬』（伊藤一男著 崙書房）と
出遭ったことが、本作を執筆する直接の動機になっています。以来、時代考証を丹念に
重ねた小説を『文芸 草の丘』に連載してきましたが、同人誌に発表を始めると、
参考資料や応援をして下さる方が次々に現れてきました。

　先ず、婿入り後の活躍について詳述した忠敬顕彰会の酒井右二氏の研究論文。
氏からは多くの助言もいただきました。二番目の妻コウから先の展開については、
会報『伊能忠敬研究』に掲載された膨大な資料が参考になりました。
極めつけは、忠敬研究会の戸村茂昭氏からの貴重な資料と懇切丁寧なアドバイス。
資料が乏しいエイとの暮らしを描く上で、大いに参考になりました。

２百年以上もの歳月を経たいまも、何故か伊能忠敬には『人を引き寄せる力』が
あるのでは……等と思いつつ、ここに厚く御礼を申し上げる次第です。

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　また、丸善、ジュンク堂、文教堂書店で「お取り寄せ」も可能です。　2022.07.15